LGBTの社会的な認知度は高まっているものの、部屋探しをするとき苦労するケースが多いのが実情です。
この記事ではLGBTカップルの部屋探しがスムーズに進むよう情報をまとめました。これから引越し予定の方はぜひご一読ください。
一緒に部屋を借りて住むには?
LGBTカップルが部屋を借りる方法をいくつか紹介します。暗黙の了解として知られることも、実はNGだったりするので注意してください。
内緒で一緒に住むのはあり?なし?
単身者用専用物件や、すでに単身契約で入居している場合、大家さんや不動産を通さず、こっそり一緒に住むのは契約違反です。こちらはLGBTが直接理由ではなく、男女の同棲も変わりません。
大家さんにバレなければ大丈夫だと思いがちですが、借主となる入居者には通知義務があります。万が一バレてしまうと、違約金が発生したり、何らかのトラブルが発生する可能性が高いでしょう。
兄弟姉妹のふりして入居するのはあり?なし?
もし入居審査で兄弟姉妹のふりをして申請するとどうなるでしょうか?まず審査する上で入居者全ての情報提供を求められる場合があるので難しいです。また虚偽の申請は契約違反になります。
万が一嘘をついて審査にパスしても、ご近所にもずっと嘘を突き続けなければなりません。怪しまれて大家さんや不動産に通報されることも想定しておくべきです。残念ながら突如家を失うこともあるでしょう。
カミングアウトして断られることはあるの?
大手不動産サイトのSUUMOが行った同性カップル調査によると、約3割人が家探しの際に不動産会社にカミングアウトするそうです。
その中でも男性カップルが22%、女性カップルが8%、家探しで大変苦労したと答えています。勇気を出してカミングアウトした結果、断られたり、偏見の目で見られたり、辛い思いをしたカップルも少なくありません。
貸す側が入居者についてきちんと把握したいため入居審査は行われます。ですがそれはLGBTカップルにとって、自分たちが正当に受け入れてもらえるのか、セクシャリティーを理由に断れるのでは?と不安に感じるものです。
もしこれから部屋を探そうと考えているなら、LGBTに理解のある部屋探しサイトや不動産業者にしぼって、部屋探しすると比較的スムーズかもしれません。
なお、物件探しのポータルサイトとして有名なSUUMOは、2017年より賃貸物件検索のこだわり条件に「LGBTフレンドリー」を追加しました。SUUMOのようなポータルサイトは、自分で物件探しができるのがメリットです。
※参考URL:SUUMOジャーナル「同性カップル調査」
LGBT向けのおすすめ不動産屋
LGBTカップルがカミングアウトしても、偏見を持たず一緒に探してくれる不動産屋を5つまとめました。各社ホームページやSNSで積極的に「LGBTウェルカム」公表しているため、様々な地域から問い合わせがあるようです。
IRIS
IRISのスタッフ全員がLGBTの当事者という、利用者側には頼り甲斐のある不動産屋です。もっと気軽に同性パートナーが二人暮らしを始められるように、万全のサポート体制を整えています。
対応地域は23区内を中心とした東京エリアなので、東京での部屋探しをしたいときは相談されてはいかがでしょうか。
LGBT不動産
「LGBT不動産」は部屋探しに実績と経験を持つリブスター不動産によって2013年に誕生しました。LGBTの人の暮らしを応援するための事業です。
対応範囲は東京・神奈川・埼玉・千葉で、通常の物件はもちろんLGBT不動産のみが取り扱う物件も。ホームページには同志社大学のLGBTサークルなど関連リンクも充実し、住みやすい環境への取り組みが伺えます。
株式会社ブルーボックス
ブルーボックスは愛知県にある企業で、LGBTフレンドリー賃貸不動産に取り組んでいます。会社全体で取り組みを行い、定期的に勉強会なども開催し理解を深めているそうです。
本格的に社外のLGBT講師を招いています。スタッフにはカミングアウトはしてもしなくてもOKなので、気軽な気持ちで相談してみても良いでしょう。
イエプラ
物件を探す一般的な方法は、物件を紹介してもらうために不動産会社に直接出向くこと。イエプラはこの常識を覆し、最初は全てスタッフとチャットでコミニュケーションできるのが特徴です。
顔が見えないから、思い切って最初にカミングアウトできますし、話が早く進むでしょう。もし対応が気に入らなければ対面する必要はありません。
三好不動産
SNSで「LGBTフレンドリー」と公言し話題を集めているのが福岡にある三好不動産です。福岡No.1の管理戸数を誇り、多数の実績と経験を持っているため大家からの支持も集めています。
スタッフの名刺にはレインボーマークが記載されているので、知らずにお店に入ったカップルもカミングアウトしやすい環境です。福岡周辺で物件をお探しなら一度問い合わせてみる価値はあるでしょう。
まとめ
誰もが普通に暮らす権利はあります。近頃になってやっと「LGBT」が認知され、門戸が広がりつつあるのではないでしょうか。
どんなジャンルのマイノリティでも、堂々と胸を張ってカミングアウトできる社会にすしていく必要があります。