自分に合ったお部屋を探すことは、快適な新生活を送るうえでとても大切です。でも、たくさんの物件の中から自分に合ったお部屋を探すことは、決して簡単なことではありません。
適当に探してしまえば失敗してしまう事もありますし、その結果、ムダな引っ越しが増えて損をしてしまう可能性もあります。
ここでは、お部屋探し成功のコツや損をしないための注意点を解説していきます。これから部屋探しをする人はぜひ参考にして下さい。
- 【目次】部屋探しのコツと注意点
希望にピッタリの部屋を探すコツ
お部屋を探す時、自分が希望するお部屋の条件がいくつかあるはずです。例えば家賃や間取り、エリア、日当たり、駐車場の有無など、一人一人理想とする条件が違います。
たくさんの物件の中から理想とするお部屋を探し出すためには、いくつかのコツをつかんでおく必要があります。まずはそのコツを見ていきましょう。
家賃が安くてキレイな部屋を探すコツ
家賃が安い物件を探したいというのは、誰でも希望の条件に入っていますよね。でも家賃が安いからと言って、古くてボロボロで汚いアパートに住むなんてことはしたくありません。一番の理想は、家賃が安いのにキレイなお部屋です。
そんな都合の良い話があるはずないと諦めてしまう人も多いかもしれませんが、コツさえつかんでおけば、安くてもキレイなお部屋を探すことができます。
コツ① エリアを広げてみる
引っ越し先を決める時、職場の近くや学校の近く、または通勤や通学に便利な駅の近くで探しがちですよね。でも駅が近くて便利な場所というのは、当然家賃相場が高くなりがちで、安い物件を探すことが難しくなってしまいます。
そんな時は少しエリアを広げてみて、職場や駅の近くだけにこだわらず、少し離れた場所も候補に入れてみるというのも一つの手です。
駅から徒歩10分以上かかってしまうところや、繁華街から離れた駅周辺などであれば、家賃相場も一気に下がり、キレイなのに安いお部屋がたくさんあります。
コツ② リノベーション物件を探す
リノベーション物件を探すというのも安くてキレイな部屋を探す時の大きなポイントです。リノベーション物件とは、古くなった物件を改築してある物件のことです。
見た目はキレイに修繕されていますが、築年数は古いため、家賃相場はそれほど高くないというのが特徴です。まさに安くてキレイな理想的なお部屋ということで、人気の高まっている物件です。
コツ③ わけアリ物件を探す
わけアリ物件というと、事件や事故が起こった物件というイメージが強いですが、そういう物件ばかりではありません。例えば隣に墓地があったり、学校や幼稚園があったりなど、普通の物件に比べて周辺環境が特殊な場合など、些細なワケのある物件もたくさんあります。
少しでもワケがあれば物件の人気が下がってしまうため、家賃が値下げされていることがよくあります。気になる人は気になってしまうかもしれませんが、特に気にしない人にとっては安くてキレイな理想的な物件になります。
条件にマッチした物件を探すポイント
なかなか自分の望む条件に合ったお部屋が見つからず、結局かなり妥協して条件に合わない物件を選んでしまったという経験は良くある話です。
条件に合わない物件に決めてしまうと、最初は妥協できていても、長く生活しているうちにストレスが溜まり、結局また引っ越す羽目になってしまうという悪循環も起こります。
ではここからは、希望通りの条件にマッチした物件を探すためのコツを解説します。
コツ① 条件に優先順位をつける
希望の条件は複数ありますが、妥協できるものとできないものと色々あるはずです。なので、まずは希望の条件に優先順位をつけて、自分自身でわかりやすく整理しましょう。
希望の条件がしっかりと理解できていて、優先順位もきちんとついていれば、お部屋選びの際に、どこを妥協してどこを妥協しないのかを見極めることができます。
コツ② 早めに探し始める
引越しのギリギリになって部屋を探し始めると、どうしても焦りが出てしまい、適当な物件で妥協してしまうこともあります。そうならないためにも、できるだけ早めに部屋探しを始めることがおすすめです。
少なくとも1か月以上は前から探し始めること、引っ越しシーズンの4月であれば、2~3か月は余裕をもって探し始めることが大切です。
コツ③ ネットの絞り込み検索で探す
お部屋探しは不動産業者に出向いて探すのもいいのですが、担当者の私見が入ったり、勧めたい物件を推してきたりなど、条件通りの物件を探してくれない場合もあります。
なので、不動産業者を訪れる前に、ネットで絞り込み検索をかけてみるほうが、条件通りの物件を見つけることができます。ある程度物件の目星をつけてから、不動産業者を訪れるようにしましょう。
不動産業者の見極めも大事
お部屋探しには不動産業者によっても大きく左右されます。良い不動産業者を探すことが、良いお部屋を探すための絶対条件でもあります。
良い不動産業者を探すためのコツは、次の3つです。
コツ① 口コミをチェックしてみる
インターネット上では、不動産業者の口コミ情報がたくさんあります。実際に利用した人の意見を参考にすることで、良い業者を見つけやすくなります。
コツ② 業者のタイプを調べる
不動産業者にはそれぞれ得意分野があります。賃貸仲介をメインで手掛けている業者もあれば、売買仲介をメインで手掛けている業者もあります。
多くの業者が幅広い分野を手掛けてはいますが、やはりお部屋探しを専門的に扱っている業者の方が、情報量やサービス内容、対応などが良い傾向にあります。
コツ③ 1社で決めてしまわない
良い業者と巡り合うためには、色々な業者と接してみて比較してみるという事が大切です。1社だけで決めてしまわずに、複数の業者を回って対応やサービスを比較していきましょう。
良い物件の情報は出回ってない?
物件情報には、公開される順番というものがあります。私たちに一般公開されている情報は、実は顧客や会員に後悔された後にしか公開されていません。
インターネットの検索サイトなどで公開されるころには、良い物件を取り除かれてしまっているという事です。
物件が公開される順番
- 顧客
- 会員
- インターネット
- 店頭掲示板
- 新聞の折り込み
- 情報誌
良い物件情報をいち早くゲットするための方法。それは不動産業者の顧客になるしかありません。でも、わざわざ不動産業者に出向いて顧客として認識してもらうのは少し面倒です。
そんな時に便利なのが「イエッティ」という賃貸仲介サイトです。このサイトでは、オンラインで営業担当者とチャットをすることができるので、店舗に出向かなくても物件情報を受け取ることができます。
担当者に希望の条件を伝えておけば、いち早く物件情報を公開してくれるだけでなく、内見の予約もオンラインでできてしまいます。内見時にそのまま契約もできるので、来店不要でお部屋探しができる画期的な賃貸仲介サービスです。
失敗しない部屋探しの手順
お部屋探しに失敗してしまうと、毎日の生活にストレスを感じてしまったり、もう一度引越しなければならなかったりと、悪い事尽くしになってしまいます。
失敗しないためには、お部屋探しの手順をきちんと把握しておくことが大切です。ここからは部屋探しで失敗しないための手順について解説します。
まずは情報収集
一番最初にすることは情報収集です。お部屋探しだけでなく、何をするにおいても情報を集めるという事は大切ですが、お部屋探しは毎日の生活に関わることなので、特にしっかりと情報を集めることが大切です。
- 「家賃相場」…住みたいエリアの家賃相場を調べてみる
- 「交通情報」…最寄り駅や公共交通機関、高速道路などを調べてみる
- 「物件情報」…希望条件にあう物件を検索してみる
- 「その他の知識」…お部屋探しに必要な書類や初期費用などを調べてみる
不動産業者に行く前に集めておきたい情報はこんな感じです。
不動産業者で色々な情報を仕入れるという方法もありますが、業者は提携先や懇意にしている家主などに有利に契約を進めてしまう恐れがあるので、事前に知識を蓄えておく方が安心です。
不動産屋に行く
情報をしっかり集めたら、不動産業者に出向きましょう。事前に調べておいた物件がある場合は、その物件の情報を見せてもらいます。
またそれとは別に新しく物件情報を見せてもらいます。ネットには公開していない物件もたくさんあるので、希望条件を提示して新しく物件を探してもらうことで、選択肢の幅も広がります。
物件の内見をする
気になる物件が見つかったら、内見をしてみましょう。最近ではネットで内観や外観が公開されているので、内見しなくても物件の雰囲気をつかむことができますが、やはり写真と実物とでは感じ方も違うので、できる限り内見には足を運ぶことがおすすめです。
内見する際に見ておきたいポイント
- キッチン、お風呂、トイレなどの室内設備
- オートロック、エレベーター、宅配BOXなどの室外設備
- 日当たり、風通りなどの住環境
- 駅やコンビニ、スーパーなどの周辺環境
- 近隣の生活音などの騒音
内見の際は、物件の間取りや綺麗さだけでなく、こういったポイントもしっかりとチェックしておきましょう。
値引き交渉をする
内見に続いて値引き交渉を行います。値引き交渉をするなんて恥ずかしいとか格好悪いというイメージがあるかもしれませんが、お部屋探しでは値引き交渉が当たり前。言われても担当者も家主も慣れているので、気にする必要はありません。強気で交渉していきましょう。
では、値下げ交渉を円滑に進めて、成功させるコツを見ていきましょう。
コツ① 内見時に交渉する
値下げ交渉は契約時にすると思われがちですが、実は契約時よりも内見時に行った方が成功率が高くなります。その理由は、家主がまだ他の物件に変えられるという危機感があるからです。
契約時だと、もう契約段階まで来ているので、断ってもそのまま契約してくれる可能性が高いと思われますが、内見時では断れば確実に逃げてしまいます。そのため、内見時の方が交渉に応じてくれやすくなるということです。
コツ② 長く住むなら家賃、短期なら礼金
値引き交渉と言っても、家賃の交渉なのか、敷金礼金の交渉なのかで意味が変わってきます。家賃の交渉は2,000円~3,000円という金額なのに対し、敷金礼金は数万円単位の値引きとなります。
2年以上の長期間住み続けるのなら「家賃」を値引きしてもらう方がお得ですし、短期間で引っ越すつもりなら「礼金」を値引きしてもらう方がお得です。
ただし敷金は退去時の預かり金となるので、値引きしてもらっても退去時に請求されてしまう可能性があるので要注意です。
コツ③ 閑散期を狙う
お部屋探しの時期が選択できる状況であるなら、できるだけ閑散期に探すことが成功のコツです。新生活を始める人が集中する3~4月、8~9月は、お部屋を探す人が多いので交渉に応じてくれないことが多いです。
でも、部屋探しをする人が少ない閑散期であれば、少しでも空室を埋めたいという気持ちがあるので、値引き交渉にも快く応じてくれます。
入居の手続きを始める
内見と交渉が済んだら、いよいよ契約手続きを始めます。契約手続きに必要な物を用意して、円滑に進めていきましょう。
入居手続きで必要なもの
- 住民票、印鑑証明
- 収入を証明するもの(源泉徴収票など)
- 保証人の書類(承諾書や住民票など)
- 通帳、口座印
- 初期費用
契約手続きの際は、捺印する前に書類をよく読むことが大切です。特に重要事項説明書類には、その物件特有の決まり事などが記載されている場合があります。しっかり目を通さなければ、のちにトラブルの原因にもなってしまいます。
何か不明点がある場合は、きちんと担当者に確認して下さい。わからないまま、言われるままに捺印してしまう事だけは絶対にやめましょう。
契約手続きが終わったら、今度は引越し準備が始まります。引越し準備もできるだけ早めに進めていくことが成功の秘訣です。お部屋探しと同様に、しっかりと情報収集から始めていきましょう。
引越しに関する情報はこちらの記事に詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
部屋探しをするポイントは、まず自分の要望を明確にすることが先決です。家賃が安いところがいいのか、立地を駅近にするのかなど、ある程度条件を絞っておいた方がスムーズに部屋探しができます。
インターネットを活用すると、さらに部屋探しが捗ります。家賃相場や周辺環境などの情報収集はもちろんのこと、物件検索も簡単。さらに最近では、オンライン上で不動産業者とコンタクトを取れるサービスもあるので、忙しくて店舗に行く暇がないという人でも、しっかり部屋探しができます。
他にも部屋探しには、状況によって抑えておくべき重要なポイントや注意点がいくつかあります。以下の記事を参考にして、後悔しない良い部屋を見つけましょう。
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